
会社設立するにあたって通らずにはいれらないのは、資本金の払い込みです。
しかしせっかく苦労してかき集めた資本金も、どこにどのような手順で払い込めばいいのか迷ってしまうと思います。
そこで本記事では、資本金を払い込むまでの流れを詳しく解説。
今さら聞けない情報を盛りだくさんでお届けしていきます。
資本金を払い込むときのタイミング
資本金を集めていざ会社を設立しようとするとき、どのタイミングで資本金を払えばいいのかご紹介していきます。
会社が誕生するまでの流れ(司法書士へ依頼した場合)をざっくりと説明すると、以下7つの手順をこなしていきましょう。
- 基本情報を伝える
- 司法書士が定款などの必要書類を作成する
- 印鑑と登記の費用を渡す
- 司法書士が公証役場で定款の認証をしにいく
- 資本金の払い込み
- 司法書士が法務局で登記申請をする
- 会社設立
上記の手順に沿っていくと、資本金の払い込みは5つ目。
定款を公証役場で認証した後です。
【会社設立までの流れをもっと詳しく!】
定款の作成日は資本金の払い込み日の前に設定する
資本金は原則、定款認証のあとに払い込むので、定款の作成日が資本金の払い込み日より前に設定することができません。
法務局に提出しても受け取ってもらえないので、定款の作成日のところは事前に確認しておきましょう。
資本金を払い込むの手順
資本金を払い込む際は以下の4つの手順を踏んでいきましょう。
- 発起人の銀行口座の準備
- 資本金の振込
- 通帳のコピー
- 払込証明書の作成と通帳コピーを合わせて綴じる
①:発起人の銀行口座(個人)を準備しよう
まずは発起人の銀行口座を用意しましょう。
資本金を払い込む段階ではまだ会社用の法人口座はないはずなので、普段使っている個人口座でOKです。
このタイミングで払い込んだ資本金は会社設立後に法人口座に入れ直すという作業があります。
②:資本金を振り込もう
①で決めた口座に資本金を振り込んでいきます。
ここで注意しておきたいのが、すでに口座に資本金がある場合でも引き出して再度振込の手続きをするということです。
たとえば資本金1000万円で会社設立をするとき、すでに口座に1000万円が入っていたとしても、一旦引き出して通帳に「振込 ○○(発起人の名前)」と記帳されるように振込む必要があります。
③:通帳をコピーしよう
資本金の振込みが終わったら、実際に振込んだことを証明するために通帳のコピーを用意しましょう。
口座にすでに資本金の額分のお金が入っていても、一旦引き出してもう一度振込手続きをしたのは、通帳のコピーを用意するためです。
コピーする箇所は以下の3ヶ所。
- 資本金の振込が記帳されたページ
- 表紙
- 表紙の裏
コピーする用紙のサイズは、ほかの書類と合わせてA4でコピーすることをオススメします。
また資本金の振込が記帳されているページのコピーには、発起人名と金額にマーカーなどで印をつけておくと親切です。
④:払込証明書を作成して通帳のコピーと一緒に綴じよう
ここでは払込証明書を、③で作成した通帳のコピーとあわせてホチキスで止めましょう。
払込証明書を作成するときは、以下7箇所をおさえておけばOKです。
- 払い込みがあった金額の総額
- 払い込みがあった件数
- 1株の払込金額
- 日付
- 本店の住所
- 商号(会社名)
- 代表取締役の氏名
さらに押印は捨印も含めて2箇所にしましょう。
払込証明書→表紙→表紙裏→資本金の振込が記帳されたページの順に重ねてホチキスで止めます。
その際に各ページに割印をすることを忘れないようにしましょう。
資本金にまつわるQ&Aコーナー
Q1:資本金の払い込みを定款認証の前にしたらどうなるのでしょうか?
Q2:ネットバンクなどインターネット上で資本金を払い込むことはできますか?
Q3:発起人でない人の通帳に資本金を払い込んでも大丈夫ですか?
Q4:定款で示した資本金の額より多く払い込をしても大丈夫なの?
Q5:資本金は一括ではなくて何回かに分けて払い込むことはできる?
Q6:資本金がまかなえない場合は見せ金で会社設立をしてもいいの?
Q7:個人事業主として事業を行うときに用意した開業資金などの扱いは?
資本金の払い込み方法をしっかりと把握しよう
資本金を払い込む方法は理解できましたか?
最後に基本的な流れをおさらいすると、以下の4つの手順を踏んで払い込んでください。
- 発起人の銀行口座の準備
- 資本金の振込
- 通帳のコピー
- 払込証明書の作成と通帳コピーを合わせて綴じる
資本金が払い込めたら、会社設立までもうすぐです。
資本金は額が大きくなりがちなので、払い込むときはミスしないようしっかりと把握していきましょう。
※資本金の払い込み方法をマスターしてスムーズに会社を設立していこう!